綿矢りさ



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女子高生と小学生が風俗チャットでひと儲け。
押入れのコンピューターからふたりが覗いた
"オトナの世界"とは!?
最年少・17歳、第38回文芸賞受賞作。


彼女のデビュー作だね。
若いだけあって、さくっと読める作品。
タイトルのつけ方とか、うまい。
風俗チャットなどに目をつけるのもさすが。

文章も若いながらの感性が織り込められていて
面白い。こんな風に文章にはめるんだ〜とか、
参考にもなります。

変わり者になりたい。という
人とはちょっと違う自分になってみたい。という
10代ならではの感じ方も良かった。

金原さんよりも綿矢さんのほうが私は好みだな。
これからも彼女の成長とともに
本の内容も変わっていくのかと思うと楽しみだわ。
ベストセラー


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蹴りたい背中 icon
高校に入ったばかりの蜷川とハツはクラスの余り者同士。
やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく…
いびつな友情? それとも臆病な恋!? 
不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。
第130回芥川賞受賞。


作者の力が試される第2作目。
どのように作者が成長しているのかも楽しみに読みました。

描写などが相変わらず、彼女の若い感性を織り交ぜていて
面白い。
タイトルも一風変わっていて、なんでだか個性的。

今回の主人公も変わっている女の子。
誰かと仲良くなりたいのに、群れたくはない。
自分で納得したいのに、自分を追いつめていて、
周りからは何も見ていない。と言われてしまう。

クラスのグループには確かに目立つグループ、おとなしい
グループ、いろいろあるよね。
そんな人間関係をかけるのも、彼女の年代だからこそ。
そんなことも、あったよね。と
誰もが通ってくる道。

タイトルの「蹴りたい背中」はそうは思ってもできないこと。
そんな主人公の心の葛藤を表してもいるし、
にな川にだけはできちゃった。など、
意味深いタイトルになったな。と思ったのでした。

次回作も楽しみ。