山本 文緒・・・ 日常のドラマをうまく小説にする人。
いろんな人にスポットを当てて小説にしている。

絶対泣かない いろんな職業の人が登場して、お金を稼ぐって
どの職業も大変なんだな。と思う。

隣の芝生は青く見えるって本当かも。

心に残るようなお話では はっきり言ってないけど
がんばる女性が通勤途中にでも気分転換に読んでみたらどうかしら?

それでもただの好き嫌い恋愛の話だけではないのが山本さんの味かな。
ファースト・プライオリティー 31歳の人の気持ちが31通りのショートストーリーとなっております。
ベットサイドにおいておいて、毎日1つずつ読むのがお勧め。

どうもわたしは恋愛ストーリーには飽きが来ているのか
心惹かれず、家族の話にジーンと来るものが多い。

ぶっきらぼうなお父さんの話など。
プラナリア 第124回 直木賞受賞作
山本文緒さんのすごい本なのかな。と、ワクワクして読んだけど、
私には納得できないというか、共感できない主人公たちだった。
まさに、ジレンマ?(すっきりしないのよ)
働くこととか、いろんな人の気持ち。
特にがんばっても認めてもらえない・・・・というのが
大きなテーマだと思うのですが。

「プラナリア」では25歳の主人公が乳ガンになって
試行錯誤するお話ですが、全く共感できず。
彼女の心の中の描写なんてあった?と言う感じ。

わがまま言って、ひねくれて、甘いだけ。

確かにそんな大病にかかったら、心は大揺れだし、情緒不安定なのも
わかるけど、家族も恋人もいて、職場でも彼女のことを
考えてくれる人ができたというのに、
その人が自分の気に入らないことをした。というだけで
すべてを反故にするにはどうかな・・・。

このトンネルの出口は?と、帯には書いてあったけど
性格を直さないとないね。と、辛口コメントをするusagiでした。
(嫌な気持ちにさせたらごめんなさい)
ブラック・ティー 実はこの本、さらっと読める本で内容も忘れていた。
でも、おもしろくないわけではないよ。

でも、軽犯罪をテーマにした小説って
重くなりそうなり、さらっと書いているところがすごい。

恋愛のショートストーリーというよりは兄弟愛のための
ちょっとした事件とか、人から借りたものを
忘れてしまう自堕落な犯罪とか。

特に「誘拐犯」と「ニワトリ」がよかったな。
誘拐犯のお話はラストが良くて、ニワトリはちょっと自分の行動を省みた。

ブルーもしくはブルー
この本は久しぶりにおもしろい!と思ってのめり込みました。

実際には起こりえないお話なので、ファンタジーのF。

映画「スライディングドア」グィネス・パルトロー出演
みたいなお話。

選択肢があって、もしこちらを取っていたら、この人生。
違う方を選んでいたら、この人生。

でも、結局はメビウスの輪。

私だったらどちらの状況でもその相手を選んだりはしなかったな。とは
思うけど・・・。

ぜひ読んでみてね!
恋愛中毒 はっきり言って、この主人公、嫌いです・・・。
共感できない。
読み進めていくうちに、嫌悪感いっぱい。
この人の家族がかわいそう。
母親の何気ない一言に傷つき、それを背負って執念深く生きていく。

男の人に救いを求めて恋愛にはまるのか?
恋人にどんなひどいことを言われても離れられなくて
つきまとってしまう。

親に言われた一言には傷つくのに、恋人からの一言は気にならないし、
夫の不倫相手や恋人の娘には残忍なことも平気でできる・・・。

これは明らかに狂気。

最後の林真理子さんの解説で、そっかーっと思ったのが
語り手をすり替える方法で狂気を表していると書いてあったのが
なるほど。と、膝うち!!!
さすが選考委員会に選ばれるだけありますよね。
全然私は気がつかなかった。

そして、彼女が新しい社員の男の子に言う、一言。
これはぞくり。ときますね。

なんと言ったか知りたい人は借りてみましょう・・・。

山本文緒さん、さすがです。後味は悪いけど
後で考えたらすっごく印象に残った・・・。