松久淳+田中渉



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うつしいろのゆめ icon
イズミが、センスは悪いがお金は持ってる“獲物”とハワイに飛び立とうした
その時、アロハシャツの不思議な男が現れた。
「この人、結婚詐欺師ですよ!」イズミの体は硬直、フィアンセ候補はパニック、
周囲からは思っいきり好奇の目…。そして我に返ったイズミを、絶対あり得ない運命が
待っていた。読み進むうち、どんな人との出会いもこよなく大切に思えてきます。
シリーズ第2弾。


今回は天国での話ではなく、現世に残って何かの役割を果たすために
天国に管理される者の話なので、頭がごちゃごちゃになっちゃった。

アロハのヤマキさんは「移動士」なので現世の人を天国に連れてくることが
できる。そうやって連れてこられた人が今回はイズミ。
でね、今回出てくる頑固じじいの長一郎。この人がなぜ天国にいるのか
わからなかったんだよね。誰かを待ち続けていて、死期がせまっている
らしいのだけど・・・。
そして、イズミのことはマックの店員さんもおそば屋さんの店員さんも
気がつかない。
最後まで読んでやっと納得だったの・・・へへへ〜。

今回のお話は切ない。特に長一郎さんがなぜ誰かを待ち続けていたのか?
この謎が解けるラストが感動します。
ベストセラー


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プール icon
七通の手紙が彼女のもとに届いた。差出人はすべて不明。
手紙は決まって、縦書きの便せんに水性のボールペンで書かれ、
最後のページがきれいに一部切り取られていた。
やがて、八通目の手紙が託された。そして、それが最後の手紙だった。


複雑に絡まる相関関係。
誰への手紙か。誰の思いか。誰へ伝えたい気持ちなのか。
ストーリーも過去と現在とが交錯し、
ぐんぐん引き込まれていくお話でした。

水泳の選手だったわたしはプールの冷たさ、そこに漂う気持ちよさ、
スタートして手の先から感じる水の感触などを
思いだし、泳ぎたくなっちゃった。

終わりなきラストはそこが知りたい!と思う人もいるだろうけれど、
そこを想像させるテクニックがはがゆくて憎いね〜。

いろんな答えを選んで来た末に別れた二人が
やはり、全身で呼び合っている。
そんな二人が一緒になるのかどうかは運命が?宿命が知っている・・・


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天国の本屋〜恋火 icon
ある日突然、ピアニスト健太は謎のアロハシャツ男ヤマキに声をかけられ、
天国の本屋に短期バイトとして連れてこられた。
そこで彼は、ある女性ピアニストに出会う。一方、飴屋の娘香夏子は
商店街復興のため、花火大会開催に向け奔走していた。
そこで彼女は「その花火を見ればふたりの恋は成就する」という伝説の花火師に出会う。
天国と現世。ふたつのストーリーが同時進行するなか、花火大会当日、
ついにある“奇跡”が訪れる―。竹内結子主演映画話題のベストセラー原作


これがシリーズの第三弾
天国のシリーズを読むのはこれで2作目。
1作目同様、おもしろくて続きが気になっちゃって、あっという間に読めました。
「自分探し」をはじめ、自分のことばかり考えることが
多いのが今の風潮?

ピアニスト健太が誰のために弾くのか?など
成長していく過程も心地よく、
現世では悲しい恋の物語で終わってしまった花火師とピアニストの女性の
恋物語も、天国で静かに終演を迎えることができる。
ロマンティックなお話でほんのりとしていて、良かったわ。
このシリーズがどんどん続くことを楽しみにしています。


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天国の本屋 icon
さとしはアロハシャツの不思議なおっさんに誘われ、突然天国の本屋で
アルバイトをすることになった。この店の売り物の、朗読サービスを受け持つことになったさとし。
そして緑色の目を持つ少女ユイに恋心を抱く…。
でも、ユイの心は、この世でできた大きな傷に塞がれていた―。
慌しい毎日に押しつぶされそうな貴方にお勧めします。
懐かしさと優しさが、胸一杯に込み上げてきます。


作者は2人いらっしゃるんですね。
珍しいね〜。

最近の風潮の深く厳しい心理描写のある小説ではなく、
軽いタッチの恋愛小説。
気持ちよく読み終われるのが最高。
ファンタジックなお話ですが、突拍子もないわけでもなく
素直に読み進められる。

誰かに必要とされることを生き甲斐とできる仕事って
難しいけれど、素敵だね。

お母さんに読んでもらったり
誰かに紙芝居を読んでもらった記憶を思い起こして
誰かに本を読んでもらいたいと思ったわ。